MSの治療法について
理学療法と作業療法
理学療法および作業療法とは、患者さんが日常生活動作をできる限り容易に行うことができるように、失われた能力を補うために行なう治療や訓練です。その目的は疼痛(痛み)の緩和、障害の予防と軽減および筋力と協調性を最大限に回復し、日常生活活動の自立を図ることです。
MSの特徴は障害のレベルが除々に進行することですので、理学療法士の仕事は患者さんの機能的能力を最大限にすることになります。実際には患者さんへの教育、エクササイズ、治療、必要な補助器具の提供などが行われます。

理学療法は、入院中に開始され外来通院中にも継続する場合や初めから外来患者さんに実施する場合などがあります。

作業療法士は、障害を持った患者さんの残された機能を活用し、いろいろな作業を用いて治療を行います。また、車椅子の選択、補助器具の使用、自宅の改造などの援助を行います。

MSの症状で理学療法の対象となるもの、運動・スポーツについて以下にご説明いたします。

痙縮

運動のヒントのページでストレッチをご紹介しましたが、物理療法を追加するとより効果的です。温熱療法(蒸しタオルや市販のホットパックなど)もしくは冷却療法(氷やアイスノンなど)を行った後に、ご紹介したようなストレッチを行います。

筋力低下
理学療法士は低下した筋肉を対象とした強化エクササイズを行い、ときにウェイトを併用してこれを改善することができます。下垂足など一部の例では筋の電気刺激を用いて筋肉を強化します。
疲労
疲労のサポートには、作業を簡単にすることがあります。たとえば通常は立ってする作業(野菜の皮むき、アイロンかけなど)を座ってするなど、毎日の日常生活の効率を高め、疲れにくい方法に変えます。
また移動用器具、電動スクーター、車椅子などの補助器具、調節可能な家具もすべて疲労の軽減に役立ちます。

また有酸素運動も疲労の克服に役立ちます。

姿勢不良
MS患者さんは座っているときは、正しい姿勢をとることが重要です。理学療法士は患者さんに正しい姿勢について指導します。
例えば自力で姿勢を変えることができない患者さんの座位姿勢は、ウレタン製の姿勢矯正具で機能的で状態に合った姿勢保持を心がけます。
運動・スポーツ
その他、運動やスポーツは気分もよく、筋力を保つことができます。一般的に制限されるものではありませんがクーリングに十分な配慮が必要です。