MSて何?
MSのタイプについて
MS(多発性硬化症)に最も多くみられる特徴は再発です。
新たな症状が発生して24時間以上持続したとき、または過去の症状が少なくとも1ヶ月間消失していた後に悪化したとき、MSの再発と診断されます。
再発寛解型MSの経過
MS患者さんが再発した後に、部分的または完全に症状が回復した(寛解した)場合、再発寛解型MSと分類されます。寛解している場合には、患者さんは通常の生活ができます。
二次進行型MSの経過
二次進行型MSとは、始めは再発と寛解を繰り返しますが、その後再発の有無に関わらず慢性的に症状が進行あるいは悪化していきます。初めは再発寛解型であった患者さんが二次進行型MSに移行するタイプは、日本人には比較的少ないといわれています。
一次進行型MSの経過
一次進行型MSとは、比較的まれなものです。このタイプでは明らかな再発、寛解がなく発症時より慢性的に症状が悪化していきます。日本人には少ないといわれています。
良性型MSの経過
上記の分類とは別に、MSの診断から15年を超えて患者さんが毎日の生活に本質的な制約がなく生活している場合、良性型MSとみなされます。このタイプのMSは、最初に1回か2回の発作があって完全に回復した後は経時的に悪化せず、障害の発現は少ないものです。良性型MSが診断されるのは発症から10~15年後に障害がほとんどなく、初めは再発寛解型MSと分類されたときのみです。

良性型MSでは発症時の症状が軽い、たとえば感覚障害だけという傾向があります。良性型MS患者さんの正確な数の確認は困難です。また臨床診断例の約20%が良性とされています*2。他の論文では、最大20~30%が比較的良性型のMSであり、10~15年以上ほとんど疾患の影響を受けないといわれています*3
参考文献
  • Gold R & Rieckmann P. Pathogenese und Therapie der Multiplen Sklerose. Uni-Med Verlag, Bremen, 2000, 109 p.
  • Kesselring J. Multiple Sklerose. Kohlhammer, Stuttgart, 1993, 242 p.
  • Hawkins CP & Wolinsky JS. Principles of Treatments in Multiple Sclerosis. Butterworth-Heinemann, Oxford, 2000, 324 p.