MSの症状
視力障害について

視力障害はMS(多発性硬化症)に多い症状です。その原因には視覚の信号(視神経)に対する障害、眼の動きを調節する神経障害などがあります。視神経に対する障害(炎症)は視神経炎と呼ばれ、一時的な視力低下などの症状が起こります。またときには眼の奥の痛みを伴います。


一般的には数週間以内に視力が回復し、まったく目が見えなくなるというのはまれです。しかしこのような症状はしばしば再発を繰り返します。通常は一度に片方のみの眼に起こります。視神経に対して再発を繰り返したことにより眼鏡で矯正できないかすみ目がおこったり、色覚を失ったりすることがあります。ときに、「中心暗点」と呼ばれる視野の中央に暗い部分(視野が欠損する)が発現し、これも眼鏡で矯正することはできません。

複視とは眼球を動かす外眼筋の働きが悪くなり、両目の視線がずれてきたときに起こる症状です。運転や読書のときに一方の眼に眼帯をつけると二重に見えることはなくなります。また、複視を最低限に抑える特殊なレンズを備えた眼鏡を利用できる場合があります。

一方または両方の眼に眼振と呼ばれる反射的な動きが生じることがあり、大部分の場合は患者さん自身ではわかりません。

治療
軽度の視力障害であればしばらくすれば自然に回復します。しかし主治医からは、発作の重症度と持続期間を軽減するためステロイドパルス療法を勧められる場合もあります。

<日常生活でのポイント>

参考テキスト
  • Averbuch-Heller L. Acquired Nystagmus. Current Treatment Options in Neurology 1999; 1(1):63-73.